ミュージアム・メモリーズ

訪れた博物館の感想など

南相馬市博物館(福島県南相馬市)

 
☆感想
建物や展示は比較的新しく、シアターなども付属しており、設備の充実を感じます。シアターでは震災以前の相馬の姿を知ることができる映像が30分ごとに流されていました(ただし、少々羅列的な紹介)。展示構成はオーソドックスな自然史系、人文系(原始から近現代、民俗)に加えて、野馬追が一つのスペースが設けられているのが目を引きます。野馬追についてジオラマや屏風図を通じて知ることができ、地域色がよく出ていると感じました。これはもともと野馬追の里歴史民俗資料館として1995年に開館したという経緯もあるようです。博物館のすぐそばには相馬野馬追の祭場もあり、そのスケールを体感することができます。震災や原発事故を経ても祭りや博物館を堅持していることに文化に対する気概を感じました。震災後に開催された特別展「被災地の原野に生きる -南相馬の生き物と人・暮らし-」のリーフレットが配布されており、震災後に地域博物館の果たしている役割という意味でも興味深いです(常設展示にも一部反映されているようでした)。Webページなどを見る限り近隣の地域博物館の中では一番しっかりと活動している印象がありこの地域に行くならば必見の博物館です。
 
☆交通アクセス
東京からは新幹線で福島駅に出て(1時間半)、バスで原ノ町駅へ(2時間)。原ノ町駅からタクシー(10分)。
私は18きっぷで上野から常磐線で竜田まで出て、代行バスに乗り継ぎ原ノ町駅に来ましたが、代行バスは一日二本のみなのであまり利便性が高いとはいえません(普通列車なら上野駅5:10発、特急なら7:00発※執筆時現在。常磐線は全線復旧に向けて作業中のようなのでダイヤは要確認)。また、駅からは徒歩でも住宅地を抜けて15分程でつけました。
 
☆諸情報
開館時間:9:00~16:45
休館日:月曜日
入館料:一般300円
なお、訪問時、特別展は準備中でした。